JCHO大阪病院の診療材料定数外管理及び医事整合に関する取り組みについて (独立行政法人地域医療機能推進機構 大阪病院・500床以上)
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JCHO大阪病院の診療材料定数外管理及び医事整合に関する取り組みについて
医療機関名 |
独立行政法人地域医療機能推進機構 大阪病院 |
経営主体 |
公的病院 |
病床規模 |
500床以上 |
所属部門 |
用度・調達 |
投稿者 |
仙田 宣浩(経理課 契約係長) |
公開日 |
2015-12-24 |
- 背景
診療材料定数外の管理方法について
1)材料管理について
JCHO大阪病院では、「診療材料」を中心に「消耗品」、「消耗備品」を物流管理の対象としており、SPD運用品を「定数品」と言い、SPD以外での運用品を「定数外品」と言う。
2)定数外の運用について
金額ベースによる平成26年度実績における診療材料購入実績の内訳は、定数品が約3割、定数外品が約7割であり、
管理は全て経理課契約係で行う仕組みになっている。
また、定数外品の運用は「個人別消費実績」を採用しており、現在は手術室、カテーテル(アンギオ)室、
ICUの3室(約8割のシェア)を対象としている。
※「持込品」については、事前に納入業者より納入品と共に商品の明細を契約係に送付後、
病院専用フォームに落とし込みを行っている。
- 取り組みの内容
SPD新システム導入までの流れ
1)導入前の課題
新システム導入前は、一部、購入に関するデータの管理は可能であったが、物流管理が出来ず、
高額品の管理が出来ていなかった。
購入額の約7割が高額品を含む定数外品の品目であったため、定数外品も含めた物流の管理システムが必要となった。
2)新システム導入向けた取り組み
①院内の意思統一:医療職を中心に、新システム導入後の業務負担等のデメリットを周知した上で、
医事整合の精度向上等のメリットを説明し、合意を得た。
②業者への説明:新システムの内容について、納入業者へ説明し、業者が守るべき運用ルールの周知を徹底した。
SPD新システムのメリット・デメリット
1)メリット
在庫管理の制度が向上し、定数品だけでなく、預託品の在庫状況も把握できるようになった。
また、消費実績データと医事請求データとの照合(リンク)が容易となり、
データでリンクされた資料が毎月医事課へ送付され、レセプト請求前に修正可能になった。
2)デメリット
持込品リストの作成や個人別台帳へのラベル添付等が発生し、業務量自体は旧システム時より増加した。
物流システムと医事請求との整合について
1)医事請求とのデータリンクについて
新システム導入にあたっては、償還情報の流れを確立し、業者の伝票運用の徹底に努めた。
効果①:オペ日を納品日にするよう徹底しているため、差異があった場合に調査しやすく、請求間違いの改善につながる。
効果②:契約係が毎月5日までに締めているため、レセプト請求までに整合チェック及び修正が可能となった。
2)導入後の改善点について
新システム導入後は、実際に「医事コード入力間違い」や「数量の入力単位間違い」、「入力漏れ」等のミスが軽減され、
調査前に「98.1%」であった請求率(2014年度)も「98.8%」に改善された。
- 取り組み後の状況
現状及び課題
臨床現場から事務までの病院全体で「購入」から「消費」、「収入」という流れを意識することが
黒字経営の継続につながっていると考えられる。
システム面では、ペーパーレスへの移行に向けたデータの精度向上や材料使用部署における持込品リストのデータ運用、
データによる業者への正確な発注(一部業者で試験稼働中)等が現状での課題となっている。
- ホームページリンク
- 独立行政法人地域医療機能推進機構 大阪病院
※本稿は、平成27年8月21日に開催された第1回関西エリア購買担当実務者会議にて講演いただいた際の講演内容を、医療手帖取材班でまとめたものです。
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