当院でのSPD導入及び導入後のアンケート結果 (社会医療法人杏嶺会 一宮西病院・300-500床未満)
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当院でのSPD導入及び導入後のアンケート結果
医療機関名 |
社会医療法人杏嶺会 一宮西病院 |
経営主体 |
医療法人 |
病床規模 |
300-500床未満 |
所属部門 |
用度・調達 |
投稿者 |
長谷川 英幸(購買・施設管理課係長) |
公開日 |
2014-06-06 |
- 背景
- 当院は12年前より院外SPDを採用しており、外部委託業者に物品管理を依頼していた。しかし診療材料費の9割を占める院外SPD「外」物品はある意味業者任せだった。マスタが無く購入歴を手入力で作成せざるを得ない、購買分析や在庫把握・滅菌有効期限管理が出来ない、病院資産と業者資産の混在、医事請求と購入のチェックが出来ない(MEが医事報告用にデータベースを作成)等、物品管理上で様々な問題を抱えていた。
そこで問題の解決を図る為、昨年の10月から「院内SPDシステム」を併用採用し、特にオペ室・カテ室・内視鏡室の(院外の)SPD外在庫品・業者預託品・持込品などを、院内SPDで管理することとした。
- 取り組みの内容
- 院内SPDシステムの導入経緯について、当院では診療材料委員会を立ち上げ、物流システム(SPD)の再検討に取り組んだ。再検討にあたり、重視した点は以下の通りである。
(1)医事整合のツールとして活用できること。
(2)院内材料をマスタ化し、「どこに・なにが・どれだけ」あるか(預託・持込品含めて)在庫管理ができること。
(3)材料の使用実績を一元管理できること。
(4)ベンチマークシステムを活用し、当院と他施設の価格ポジションを確認し価格交渉を実施できること。
(5)バーコードシールの物品管理により現場の使用報告の処理を簡易にし、各スタッフが本来業務へ集中できること。
(6)在庫の保管場所およびロス在庫のスリム化が図れること。
また、「院内の中央倉庫スペースがほとんど無い」「院外SPDは4病院を対象に稼動しているため現行のSPD運用はそのままで」という制約のなかで、運営コストが最小限で医事整合・価格交渉・マスタ管理・患者別消費実績管理ができるシステムを探して検討した結果、現在の院内物流管理システムを採用するに至った。その半年後に院内システムが本稼働することとなった。
また、院内SPD導入後の運用については以下の通り。
(1)SPDラベル
在庫品にはすべて貼付(ロケーション管理)し、使用時に医事請求台帳に貼る医事用SPD台帳に貼る消費用に分かれている。
(2)患者別消費ラベル台帳
どの症例で「いつ・誰に・何を」使用したかが分かるようになっている。
(3)基本は定数管理なので、消費読み込み後は自動発注され、補充納品されたものが現場に戻る仕組みになっている。
- 取り組み後の状況
- 院内SPD導入半年後に、業務負荷状況を現場にアンケートを取った結果、総じて、良かったという結果になり安堵した。院内SPD導入効果は以下の通り。
(1)マスタの整備ができた。
→他施設ベンチマークデータも取得。随時価格交渉できる。
(2)SPD外品の在庫ラベル管理・定数管理の実現
→買取資産と業者預託も管理ができる。
(3)業者の負荷の軽減
→預託品は補充依頼書にロットNoが載る。
(4)有効期限とロット管理の実現
(5)チャージラベルによる請求漏れ防止と医事整合ができるようになった。(レセ前に実施も可能)
(6)一元化された購入実績分析ができるようになった。
院内SPD導入後は、1名にて部署別と患者別消費ラベル入力をシステマティックに実施し、それにより医事整合だけでなく、診療科別原価把握も出来るようになった。
また、医事請求率も通常月は毎月98%以上が出せるようになったが、院内SPDの導入により以下のような効果が得られた。
(1)購買課から使用報告を医事課へ出せるようになった。
(2)医事請求との差異を追跡し修正できるようになった。
(3)職員のコスト意識が向上した。
また、今後の課題(目標)として以下のようなものを考えており、課題解決(目標達成)の為に取り組んで行きたいと思っている。
(1)患者別使用把握率を向上:80%超
(2)科別収支資料の精度アップ
(3)ラベル紛失件数を少なくする
(4)コスト削減:本体償還原価率85%以下)
(5)医事整合の追跡件数の減少:月10件以内&医事請求率99%超
(6)業務の標準化→誰でも的確にできる物品管理業務の確立。
こんな事例もあります
【社会福祉法人恩賜財団済生会支部 北海道済生会小樽病院】
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テーマ:
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