診療材料適正化による経費削減の取り組み (独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院・300-500床未満)
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診療材料適正化による経費削減の取り組み
医療機関名 |
独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院 |
経営主体 |
独立行政法人 国立病院機構 |
病床規模 |
300-500床未満 |
所属部門 |
用度・調達 |
投稿者 |
間 英之(企画課契約係 係長) |
公開日 |
2017-08-03 |
- 背景
- 国立病院機構本部が実施した「27年度SPDの在り方見直し事業」による本部枠として当院が選定され、
コンサルタント業者の株式会社エム・アール・ピー社と経費削減に向けた取り組みを開始した。
第1期(平成27年7月から平成28年3月)
【主な取り組み】
1.SPD業務チェック(管理状況チェック)
2.特定保険医療材料の医事整合
3.購入価格調査(スポット)
4.MRPベンチマークシステムの活用
第2期(平成28年4月から)
【主な取り組み】
1.特定保険医療材料の医事整合
2.償還改定後の病院による価格交渉業務に対するアドバイス
3.SPD運用改善のアドバイス
※第1期に得たノウハウにより対ディーラー、対メーカー、商品切替、ベンチマーク活用による
価格交渉への取り組みを実施
- 取り組みの内容
1.納入業者へ説明会を実施
診療報酬改定に伴う償還価格変更時に、納入業者へ説明会を実施。
当院の経営状況等を踏まえ最低限スライド、削減の協力を要請した。
2.管理診療会議で協力を要請
管理診療会議において、現在の病院の経営状況を踏まえ患者数確保とともに、
今後も低廉の材料への切替等、材料費削減に向け病院職員が協力するように要請した。
3.SPD業者に材料費削減の協力を要請
材料費削減に向けSPD業者の支店長等に対し、価格交渉を行い、その後、院長が面談し、重ねて協力を要請した。
4.ベンチマークを使用し、価格交渉
ベンチマークで把握した価格をもとに、希望価格を提示し交渉を行った。
施設規模や購入数量により価格が高くなることは、ベンチマーク上、理由にならないことを明確に説明し、
なぜ当院の価格は高いのか理由を示すように指示した。
明確な回答は得られなかったが、ベンチマークを有効に使い、価格交渉を実施できた。
5.メーカーに直接交渉
SPD業者との交渉実施後、成果の得られなかった分野については、メーカーと直接交渉を行った。
SPD業者、メーカー、病院職員の3者間により交渉を実施した。
6.費用削減チームで商品の切換を推進
同時に、費用削減チームで効果の得られる商品の切替を推進した。
※検証チームメンバーが各職種にいることで、スムーズな切替を図ることができた。
7.医事整合調査
医事整合調査で、これまで誤って算定していた材料の改善を図ると共に、
算定ルール等を再確認し、算定漏れ防止に努めた。
- 取り組み後の状況
成果
1.原価率98.4%→93.2%へ改善
2.算定漏れの発見により、これまでに700万円の改善が図られ、算定漏れが改善
3.ベンチマークの判定により当初、S・A・B判定は30%程度であったが、28年7月の段階で同70%まで改善。
(※S=最小単価、A=平均より安い単価、B=平均単価)
4.MRPベンチマークシステムにより6ヶ月で7,800,000円の成果
◆年額換算:15,000,000円
まとめ
◆交渉は、しっかり分析してから
◆経験・手法による差もあるが、まずは「やる気」!
ベンチマークはあくまでも「ツール」、「ツール」を使うのは「人」
◆孤立無援の担当事務だけでの交渉は限界あり。
事務部、病院として意思統一する環境を整える。
◆償還改定時に注意。償還改定=交渉してきた引き下げ価格がリセットされる恐れがある。
◆改定前にベンチマークで希望掛率を提示しているかがポイントとなる。
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勤務表の自動作成と看護配置管理を可能にしたシステム「看護配置マイスター」を提供。
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