支出削減の取り組み																	(小林市立病院・100-200床未満)								 
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									| 医療機関名 | 小林市立病院 | 
																
									| 経営主体 | 国公立病院 | 
																
									| 病床規模 | 100-200床未満 | 
																
									| 所属部門 | 経営企画 | 
								
									| 投稿者 | 坪内 斉志(事業管理者)、角井 孝志(事務部長) | 
								
									| 公開日 | 2015-12-02 | 
							
						
					 
				 
				
					- 背景
- 小林市立病院(以下「当院」という。)は、宮崎県西部の小林市中心部にあって、
 対象人口約8万人の西諸医療圏の中核病院で地域医療支援病院の承認を得ている病院です。
 当院は、147床と規模は小さく、常勤医師も12人ながら年間の救急車の受入件数は約700台で手術も約600症例あります。
 当院が、最近特に力を入れているのは、地域との医療連携と院内での多職種連携によるチーム医療の推進です。
 当院は先進的な取組や実績を上げている病院ではありませんが、小さな病院が取り組んだ経緯をご紹介いたします。
- 取り組みの内容
- これまでの診療材料費削減の取り組み経過- 【1】物品管理システムの導入平成16年に診療材料委員会を立ち上げ、物品管理システムを導入し、
 小さなSPD倉庫整備、各部署別定数管理や運用マニュアルの整備を行ない、入札効果額が分かるようになりました。- 【2】MRPベンチマークシステムへの参加平成24年7月にMRPベンチマークシステムに参加し、当院が如何にどの材料をどれだけ高く購入しているのか判明したため、
 自治体病院共済会(以下「共済会」という。)からのアドバイスを受け、
 納入業者には納入希望価格を示すようにしましたがそれほど大きな効果は出ませんでした。- 【3】大手コンサルタントへの調査依頼平成25年11月に大手コンサルティング会社に当院の採用材料、使用量、購入金額を示し、
 全国のデータとの突合や九州内の近隣地域のデータとの突合による調査を依頼しました。
 その結果は、相当の削減効果があるとの報告を受けましたが、
 当院の全体の取扱金額が150,809千円と少なく、コンサル会社に月額管理料と成功報酬額を支払うと
 病院側のメリットが少ないと判断したためコンサル会社との契約を断念することにしました。- 【4】ベンチマーク活用講座参加と共済会アドバイス平成26年(福岡開催)と27年(熊本開催)の2回にわたりベンチマークシステム活用講座に担当係長を派遣し、
 価格交渉の極意や新規採用時の注意点など先進的な取り組みを研修することができました。
 その後、共済会から具体的な価格交渉のアドバイスを基に平成27年度に入札を実施いたしました。
 
 
 共済会から特に重要とアドバイスされていたのが、「③の各科医師の協力」でしたが、
 事務部からの各科医師への協力依頼には限界があったため、
 事業管理者より各科医師に協力依頼をしてもらうことになりました。
 各科医師からはディーラーに対し他のメーカーへの切り替えやディーラーの変更も視野に入れた
 提案をもらうなどの協力を得ることができました。
 特に、当院において仕入金額の最も高い整形外科の手術材料については、
 当該科長の全面的な協力により、ベンチマークの平均以下での納入が実現し、その効果額は、6,778千円になりました。
 
 
 - 当院が現在価格削減に向け取り組んでいる内容- 【1】SPD管理・運用形態の見直し当院では、SPDの管理・運用形態を院外倉庫型業務委託運営形態に変更するため
 ディーラー4社を指名し、プロポーザル方式で業者を決定し、
 平成28年度からの導入を目指しています。期待されるメリットとしては、
 
 等があります。
 一方デメリットとしては、システム導入費と毎月の業務委託費が発生することになります。
 また、検品、消耗品、日用品、印刷、リネン、搬送とシール回収業務は、当院で継続して行う予定にしています。
 - 【2】薬品の価格削減当院では薬品の価格削減も大きな課題となっています。薬品の仕入額は301,508千円で給与費に次ぐ高い経費となっています。
 平成24年5月に薬品のベンチマークにも加入したところ、当院がいかに高額で購入していたかが判明しました。
 ベンチマークを活用してディーラーと価格交渉を行いましたが、なかなか上手く活用できず、
 価格交渉には殆ど活かされていない状況でした。
 そこで、平成27年度に共済会薬務課に相談し、共済会に当院の採用薬品、仕入数量や単価を提示し、
 具体的なアドバイスを受けることになりました。その内容は
 
 
 以上のアドバイス内容に基づき、ディーラーと価格交渉を行ない7,033千円を削減することができました。
 薬品については、当院はジェネリックの採用率も非常に低いため、
 事業管理者より各科医長にジェネリックへの変更を依頼し、各科の理解を得ることができ、更に、既存入札業者に加え
 新たにジェネリック専門メーカーの代理店を加えて価格交渉に取り組んでいます。
- 取り組み後の状況
- 
- 
診療材料の納入価格を決定しているのは、ディーラーでなく殆どがメーカーのようです。 - 
メーカー間の競争、協力なくしてコスト削減は期待できないと思います。 - 
特に新規採用材料は、どのメーカーで、どのディーラーに最初に依頼するかで価格は決まるようです。 - 
当院の課題は、新規採用材料や手術材料は、採用理由と見積(ベンチマーク平均以下を基本)を添付し決裁の上決定していましたが、他メーカーとの競争や同種同効品への切り替えによる価格削減を促すために、長年休止状態であった診療材料委員会を再開させ、ベンチマークシステムのデータの更なる活用と委託業者の支援を受けながら今後もコスト削減に取り組む所存であります。 - 
以上が小さな病院の診療材料費削減に向けた取り組みです。 
 
 
 ※本稿は、平成27年11月15日に自治体病院共済会より発行された「自治共ニュース11月号」に掲載された内容を、
 医療手帖編集部で再編集したものです。
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