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院内コストを考える、コスト意識の関係 (社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 大阪府済生会 大阪府済生会中津病院・500床以上)

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医療機関名 社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 大阪府済生会 大阪府済生会中津病院
経営主体 公的病院
病床規模 500床以上
所属部門 総務・人事
投稿者 西原 優二(総務課)、三原 花織(資材課)、中西 由紀(資材課)、伊野 洸一(資材課)
公開日 2015-08-28
背景
平成25年度の当院のコストのうち、医薬品、給食材料や診療材料の材料費と、消耗品、消耗器具備品や光熱水費の諸経費は、全コストの3分の1近くにのぼる。当院では資材課がこの材料費と諸経費の大半に関わり、日々発注業務を行っている。
平成26年4月の診療報酬改定は消費税補填分を除くと実質1.26%のマイナス査定となった。消費税3%の増税も加え、物理的な利益圧迫が掛かる中、コストをどのように抑えるかは重点推進課題でも毎年のように取り上げられており、職員1人1人のコスト意識が求められている。職員一人一人が院内コストに対してどのようなことを考え、意識をしているのかを調査し、コストに対しての気づきや再認識のきっかけをつくることを目的に取り組みを行った。
取り組みの内容
アンケート調査の実施
対象となる22部署に対し、第1回アンケート調査を実施した(回答率:約88.9%)。物品単価について「意識して使用する」と回答した人が59%に対し、「意識して使用していない」と回答した人が41%と過半数の人がコストに対して意識していることが分かった。一方、意識していないと回答した理由の大多数が、「単価が分からない」からであった。また、「コストや使用量の開示に興味がありますか?」の問いに91%の人が「はい」と回答しているところから「物品に対する情報発信の必要性」が伺えた。
啓発活動の実施
続いて、第1回アンケート調査の結果を踏まえた啓発活動を行った。 ペーパータオルの年間使用量、使用金額を載せた張り紙を部署に掲示し、使用枚数について考えてもらうよう呼びかけた。また使用している物品に対しての興味があるとの回答が多かったため、各部署のSPD導入品目の画像、正式名称、品番、定価単価を載せた資材ファイルを配布した。
その後、貼り紙掲示、ファイル配布の活動について第2回のアンケートを実施した。啓発活動後の第2回アンケートでは「年間購入額が高いと思った」「定価が高いと思うものが多かった」との回答があり、現場でのコストに対する新たな気づきが生まれたと考える。一方で、目につく情報(掲示)には様々な反応があったが、目につかない情報(ファイル)には積極的な取り込みがなかった。情報発信の期間等の問題もあるが、発信側の情報開示の方法が、現段階で一番重要であることが認識できた。
取り組み後の状況
今回の取り組みを通して、各現場でどのような反応が生まれ、どのような気づきがあったのか確認できた。調査品目のペーパータオルは感染リスク等を考慮する点があり、単純にコスト削減ができるかどうかという問題点はあった。しかしコスト意識≒コスト削減という事ではなく、医療の質の維持、業務の効率を考えた上で、必要なものを適正に消費するという考えを、職員へ発信することが意図するところであり、資材課では物品の情報を多数持っていることから、その情報を元に職員1人1人がコスト意識を持ち、新たな発想や提案を生むことによって、結果、コスト削減にも繋がるのではないだろうか。
ただ、意識という言わば無形的なものに対して、数字で示すには時間がかかることであり、簡単ではないことも分かった。今回の活動を院内全体で活かすために、今後も使用者や現場に情報発信を続けることが重要であると考える。
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