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支出削減の取り組み (島根県 松江市立病院・300-500床未満)

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医療機関名 島根県 松江市立病院
経営主体 国公立病院
病床規模 300-500床未満
所属部門 総務・人事
投稿者 川見 幸治(事務局総務課 副主任)
公開日 2015-06-22
背景
松江市立病院は、病床数470床、診療科目27科を有する山陰の中核病院として、「愛情」「信頼」「奉仕」を基本理念とし、地元地域に密着した医療活動を日々行っています。
また、当院は、山陰でも数少ない緩和ケア病棟を有しており、がん患者の治療やケアに力を入れていますが、さらに平成29年4月にがんセンターを開設し、放射線治療や化学療法を充実させ、外来での各種ケアや相談を受付できる体制を整え、質の高い地域医療を果たして参ります。
取り組みの内容
近年、医療の高度化及び感染対策が進み、全国的にも診療材料費は増加傾向にありますが、当院でも診療材料費は約754,952千円と支出の約7.3%を占め、効率的な経営を目指す中で削減が急務となっています。ここでは、自治体病院共済会のベンチマークシステムを活用した価格交渉により、診療材料費を削減した取り組みを報告します。
導入検討
当院では診療材料の単価契約を毎年行っていますが、適正価格が不明確なことから、従来は近隣病院の価格及び使用数量を参考に、「償還価格の逆ザヤ」となっていないこと、「価格が前年度より上がっていないこと」を基本に価格交渉を行っていました。
年々増え続ける材料費の抑制を検討する中、自治体病院共済会のベンチマークシステムを知り、価格分析を依頼した結果、半数以上の診療材料が平均価格より高く、仮に平均価格まで価格が下がると削減効果は約2,000万円以上見込まれるとの結果でした。そこで、平成24年秋からベンチマークシステムを導入しました。
ベンチマークを活用した価格交渉
ベンチマークスシテム導入後は、平均より高い診療材料をリスト化し、材料1品ごとに目標価格を設定して価格交渉を行い、目標に届かない材料については、明確な説明を求めました。
さらに、納入業者やメーカーごとに判定結果を集計し、平均より高い診療材料が多い納入業者やメーカーについては、年2回の価格交渉を実施するなど重点的に価格交渉を行うようにしました。
年度途中に導入される診療材料についても、採用段階から適正価格で契約できるように交渉を行いました。
また、今までは事務担当者を中心に価格交渉を行っていましたが、ベンチマークシステムの導入を院内の診療材料検討委員会で周知し、各診療科に対して交渉の協力依頼を行うようにしました。価格交渉の際は、必要に応じて材料検討委員会委員長の医師が同席し、場合によっては材料変更も検討するなどして、繰り返し価格交渉を行いました。
取り組み後の状況
価格交渉結果
削減効果は、25年度約1,800万円、26年度約2,960万円(見込)でした。
また、24年度時点で、ベンチマーク平均価格以下の材料の購入金額割合は44.75%でしたが、25年度は66.41%、26年度には77.12%と年々増加しました。(図1参照)
今回のポイント
ベンチマークシステムというツールを通すことで、使用数量や全国平均価格を考慮した適性価格での価格交渉が可能になり、対外的に説明できる価格交渉が実現しました。この根拠のある価格目標の設定が、費用削減に繋がりました。
また、病院全体にコスト意識が定着し、材料を使用する医師が製品性能のみでなく、価格を含めて選定を行うようになり、事務担当者も価格交渉を行いやすい環境が整いました。納入業者においても意識が変わり、メーカーと積極的に交渉を行うようになるという変化がありました。
ベンチマークシステムの今後への期待
このシステムは、全国の病院の購入価格が分かり、価格交渉の目標を設定するのにとてもよいシステムです。しかし、現在のベンチマークシステムは、サンプルデータが少ない材料があります。データ精度の向上は、価格交渉の根拠に必須となるため、今後データ数のさらなる拡充やベンチマークシステムの益々の発展を期待します。
今後の取組みについて
平均価格以上の材料は少なくなり、試算以上の削減効果がありましたが、現状に満足することなく全ての材料においてベンチマーク平均価格より安価となるように継続した交渉が必要と考えています。
一方、価格交渉にも限界があるため、医師の協力を得ながら、同種同効果品の検討やメーカーの集約を行うなど、今まで以上の費用削減の取り組みとして診療材料検討委員会を中心に検討中です。
また、26年度は県内多数の病院と価格の情報交換を行い、27年度は共同購入を検討するなど、全県的な取組みとして、費用削減を目指します。
今後も更なる材料費の削減を目指し、健全な病院経営を行い、地域の皆さまに良質な医療を継続して提供できるよう努めて行きます。

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