物流管理から見える医療材料の消費状況の把握とコスト削減 (がん研究会有明病院・500床以上)
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物流管理から見える医療材料の消費状況の把握とコスト削減
医療機関名 |
がん研究会有明病院 |
経営主体 |
特定機能病院 |
病床規模 |
500床以上 |
所属部門 |
用度・調達 |
投稿者 |
山崎 周士(購買・施設課 係長) |
公開日 |
2014-07-07 |
- 背景
- 有明への移転後、患者数は増加しており、過去5年間で外来患者延数は40万人前後、入院患者延数は22万人前後で推移している。手術件数については平成14年度から手術件数は右肩上がりで増加しており、25年度は約7,400件であった。また現在、手術室4室の増設工事中で、全20室で稼動を予定している。
過去5年間の病院収支としては、病院収入の伸びに伴って、材料費等の支出も増加している。特に医療材料費は材料費全体100億円のうち約18億円で、医薬品の次に大きな割合を占めている為、この部分のコスト削減が急務となっている。
これまでの取り組みとして、MRPベンチマークを活用した価格交渉及び同種同効品の検討・安価材料への切替。
これからの取り組みとして、物流管理データから消費状況を把握・分析しデータの「見える化」をすることで、コスト削減のための対策を立て、実行する。
- 取り組みの内容
- 平成24年度と25年度で医療材料費の比較をすると、合計で約1億6,700万円増加していた。
その原因を知る為に、コスト増加分を[手術材料]・[循環器/画像材料]・[内視鏡材料]・[滅菌材料]・[その他(入院・外来、他)]・[新治療材料(高額材料)]に分類し、一体どの分類の材料が増えているのかを分析した。その結果、材料費増加分の70%から75%が手術材料であることが分かった。
- 取り組み後の状況
- 医療材料消費分析(手術材料)については、実施された手術に対し、当院DPCデータと材料消費データを基に、術式別1件あたりの医療材料(出来高分・包括分)の使用金額を他施設の金額と比較した。
※他施設との比較では、使用金額は定価ベースで算出。
結果として、目標達成率40%、金額にして約3,200万円の購入額削減に成功した。
今後も物流管理データの収集・分析に力を入れ、『見える化』を行い、問題点を洗い出す。見える事で、集約・切替え・採用中止・使用部署への注意喚起などの対策を立て、実行する。更にベンチマークを活用し価格交渉を強化する。
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