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福島県立医科大学附属病院での材料費管理の手法(新規採用の仕組みから医事整合まで) (福島県立医科大学附属病院・500床以上)

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医療機関名 福島県立医科大学附属病院
経営主体 特定機能病院
病床規模 500床以上
所属部門 用度・調達
投稿者 福島県立医科大学附属病院
公開日 2019-01-18
背景
福島県立医科大学附属病院の概要
福島県の中核医療施設
・診療科:39診療科、778床
・2008年 救命救急センター開設(3次救命救急)
・東北初 ドクターヘリ導入
 1日平均入院患者数 610人
 1日平均外来患者数 1430人
・スタッフ  約2000人
 (内訳)医師 約600人、看護師 約890人、医療技師・事務職 約510人
       
SPD導入の背景
・実態調査で、在庫管理がきちんとできていないことが判明。
・ケースカート方式による在庫過多、滅菌切れ在庫が多数あった。
償還材料の請求漏れがあることが判明。
・購入ベースのデータしかなく、正当に費用化されているのか把握しきれなかった。
・材料マスタの精度の問題があったのではないか。
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以上のような理由から、消費実績をきちんと構築するタイプのSPDの仕様を立て、A社と契約。

取り組みの内容
1.SPD導入後の改善の取り組み
【初期】
精度の高い医事整合を実施するため、定数外も消費実績を構築する仕様ではあったが、
当初整形インプラントの消費日があわず、SPD会社に改善を求めた。
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◆結果価格が下がらず、再度MRP社に交渉支援を要請。

【中期】
●運用面は落ち着いたが、医事整合による請求漏れが減らなかった。
 ⇒原因は、電子カルテと伝票の併用。請求漏れも、請求過剰も相次いだ。
●当時の病院長より、手術や処置施工時に材料の実施入力が
 100%できるようなインフラを整備するよう指示があった。
●使用予定のマスタを3万件ほど登録した。
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◆結果材料委員会で採用されたものや持込品のサイズ違い品など、
全てプレマスタ管理するようになり、請求漏れが大幅に削減。

【現在】
●医薬品も含めた一括調達となったが、SPD会社による価格交渉は、まだ改善の余地がある。
●医療材料はほぼ手つかずの状態だった。
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◆結果平成30年10月のSPD契約更新の前に価格交渉を行い、
 病院にて業者説明会を開催し、業者と交渉して初期価格を決定。
2.プレマスタ管理の取り組み
【導入の経緯】
請求漏れや電子カルテに入力できない品目があり、伝票で伝達していたため、病院長より改善指示が出た。

【導入詳細】 当時のマスタのサイズ違いをピックアップし、業者に確認。
また、採用品で持ち込んでいる整形等の材料も業者に確認を行う。
その後、3万件ほどを基幹システムにバッチ登録。
その際にマスタの状態区分も管理できるようカスタムを行った。(採用品、削除、審議中、サンプル)

◆結果
上記により、実施入力は100%となったが、運用負荷が大きく、緊急使用時も、中1日で登録するフローとなった。
3.材料委員会での新規採用管理の取り組み
【フロー】
●月に1回開催。(サンプル申請審議→本申請審議→緊急限定実績確認)
診療科から採用申請入力。入力データから、見積とカタログを取り寄せる。

データをMRP社へ送り、院内の同種同効品とベンチマーク情報から、目標価格を設定したものが返送される。

見積価格と比較し、目標価格をクリアしたものだけが、正式採用となる。
価格がクリアできない品目は保留となり、継続交渉し、クリアした月で初めて正式採用となる。

【効果】
◎価格交渉して下がったものが、高くなることを防止できる。
◎導入して約6年となるが、目標価格をクリアしないと本採用にならないため、医師が業者やメーカーに対し、積極的に交渉してくれるようになった。
4.特定保険医療材料の医事整合の取り組み
【フロー】
毎月の医事請求実績とSPD消費実績をMRP社にて突合。フィードバックされた資料をもとに、追跡調査を実施。
※毎回様々な要因が発生するため、ゼロにはならない。
取り組み後の状況
価格交渉(削減額)の推移
【H18年】
 ▲1億1千万円(償還改定分含まない)
◆上記以降、一括調達にしたため病院での交渉をやめたが、価格が下がらず、再度病院調達に戻して交渉。

【H22年から26年】
 H22年:▲5千万円(償還改定分含まない)
◆H26年まで毎年交渉し、価格は下がったが、H27年に再度一括調達へ。

【H30年】
 一次で▲4千万円(交渉中)
◆SPD契約更新に合わせ、病院で交渉中


※本稿は、平成30年10月19日(金)に開催された「第57回全国自治体病院学会 in 福島」で発表された内容を、医療手帖編集部で編集したものです。
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公立大学法人 福島県立医科大学附属病院

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